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オスグット病とセーバー病(豆知識)

オスグット病に類似した病状 No Comments

オスグット病は、子どもたちの運動のし過ぎで膝の痛みを伴う症状です。そしてオスグット病と同様、10~16歳(頃)、運動のし過ぎによって踵(かかと)の痛みを発症…この症状を、セーバー病[踵骨骨端炎(しょうこつこったんえん)]と言います。
セーバー病は骨端症の1つです[骨端症=子どもたちの成長期になると、骨の端はドンドン伸びていきます(骨端核)。その骨端核が運動をし過ぎることで(外からの圧力)、血行障害による痛みを引き起こす症状です]

セーバー病もオスグット病の膝の痛みと同様に、発育途中の踵の骨に繰り返し圧力(運動のし過ぎ)が加わることで、痛みを発症します。そして、セーバー病の症状も個人個人で違います…歩く/ランニングをすると踵が痛む・靴を履くとき、踵が痛む・足首を動かすだけで痛みを生じる・ひどい症状になると踵を触れるだけで激痛が走る等々、いろいろな症状があります。
次に、踵の痛む部分を具体的に示してみます。ちょうどアキレス腱の真後ろが、痛みの根源になります。そして痛みが酷くなるにつれて、内側~外側・足全体に広がっていきます。
セーバー病も成長痛の1つとして捉えられているようですが、実際は定かではありません(スポーツ障害)。(もしセーバー病を成長痛と決めつけてしまえば、症状の悪化した時、治療に苦慮するはずです)

次にセーバー病の治療方法として、オスグット病と同じようにストレッチが有効です(軽症の場合)。ただし踵部分のストレッチであるため、単にアキレス腱を伸ばせば痛みがマシになるわけではありません(接骨院/整骨院では患部に電気を当てる、温熱療法をすることで踵の患部の痛みをゆっくり治癒する方法を取っています)。

とにかく基本的治療方法として…運動量を減らす(もしくは痛みが引くまで完全休養)・運動した後、患部を冷やす・患部の原因となる筋肉のストレッチ…(軽症の場合)この3点を守ることが絶対条件となります。また患部を付着するサポーター(バンド)・テーピングを回避し、足底板(靴の中敷)を使うだけでも、足全体にかかる負担が大きく軽減されます(足底板=指の付け根から土踏まずの後ろまであるものがベスト)。オスグット病の膝・セーバー病の踵…人間の重心は、すべて足に負担が掛かります。その負担を和らげるために、日々の生活の中でもストレッチを行うことで、各関節の柔軟性を保つ努力が必要だと思います。

オスグット病とオーバーユース(豆知識)

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オーバーユース(Overuse)…日本語で「使い過ぎ」という意味を表します。
スポーツを一生懸命することは、非常に素晴らしいことだと思います。しかし一生懸命し過ぎてしまい、どうしても身体の一部を酷使する=歪みが生じてくるのも事実です。
確かにスポーツをする上で、外傷という怪我は付き物ものかもしれません。そして、外傷以上に怖い怪我…それがオーバーユース症候群による慢性的な内なる痛みです。
オーバーユース症候群の代表的な疾患…それはオスグット病ではないでしょうか。オスグット病を語る前に、言わなければならないことがあります。それは「子どもたちは、決して大人のミニチュアではない!」ということです。

どんなスポーツの練習をするにしても、ダッシュ・(屈伸運動からの)ジャンプを含まないものはありません。そして大人と同じような練習をすれば、どうしても子どもたちの身体に、何らかの異常をきたしてしまいます。その異常をきたしてしまう最も多い部位=膝の痛みなのです。つまり、オスグット病はどんなスポーツをしても、発症しうる症状なのです。本来、子どもたちの身体は大人の身体と比較して、柔軟だと言えます(最近の子どもたちの中には、身体の硬い子も増えてきましたが)。言い換えれば、各関節を安定させる役割を担う靭帯が、未発達(十分な強度を持っていない)であることも意味します。そのため、必要以上に大きな動きを膝関節に与える⇒膝に過度な負担を強いられる⇒オーバーユース症候群によるオスグット病を発症するわけです。では、オーバーユース症候群から引き起こされるものとして、他にどんな症状があるのでしょう。

・疲労骨折…剣道をする人の上腕部・ゴルファーの肋骨等々も、よく疲労骨折が見受けられます。
・野球肘/テニス肘…野球ならボールを投げる時の肘の動き・テニスならボールを打ち返す時の肘の動きに痛みを生じる症状を言います。

他にも、シンスプリント・靱帯損傷・肉離れ・アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎等々…様々な関節部分で、オーバーユース症候群の歪みが生じています。ちなみに、オーバーユース症候群の痛みはレントゲン・MRIでは確認されない場合もあります。つまり、検査上ではまったく正常なのです。しかし、「痛みは生じる」…このような場合、接骨院/整骨院で治療を受ける必要があります。接骨院/整骨院であれば、プロの施術者の手技で痛みの部位を探し当て、しっかり治癒してくれるからです(レントゲン・MRIで正常なら、症状も軽症)。
いずれにしても、スポーツを愛しているが故に身体を壊してしまっては何の意味もありません。オーバーユース症候群にならない程度に、しっかりとした練習を行うことが重要です。

オスグット病とシンスプリント(豆知識)

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子どもたちがスポーツ時、膝の痛みを発症するオスグット病。このオスグット病とよく似た症状を引き起こす病気があります。その病名…シンスプリントです。
シンスプリント…別名:過労性脛部痛・脛骨疲労性骨膜炎とも呼ばれています。シンスプリントはオスグット病と違い、成人に多く発症します。陸上競技選手、特にマラソンランナーの大半はシンスプリントを発症していると言われています。そういう意味において、オーバーユース症候群(使い過ぎ)であるとことは間違いありません。
シンスプリントの症状として運動している最中・運動後に、太腿の内側が慢性的な痛みに襲われます。つまり太腿の内側の骨に刺激が加わることで、地面を蹴り上げる筋肉(足首・足の親指)が下腿骨の骨膜を引っ張り炎症が起こると考えられています。そして、すべての症状に当てはまることですが、早期治療・絶対安静を施せば大事に至りません。

しかし万が一、痛みを我慢して練習を続けていると疲労骨折と診断されて…その結果、長期間にわたり練習を断念せざるを得なくなります(シンスプリントを発症しても「練習には差し支えありません」という治療院もあるそうですが、痛みに合わせて練習をセーブすることは非常に難しいことだと思います。軽症だから「大丈夫!」ではなく、軽症だからこそじっくり治すことに意義があると思います)。

シンスプリントを誘因として、次のことが挙げられます。
・練習過多…どうしてもオーバーユース気味になり、シンスプリントになる危険を伴います。
 まず練習方法を改めて考えてみるべきだと思います。
・走る場所…土の上で練習するのであれば、シンスプリントの誘因はかなり回避されます。
 しかし、現状を考えると舗装された道路を走ることが多くなり…
・装備…陸上競技をする選手にとって、靴は非常に重要な役割を担っています。
 ソールとヒールがしっかりしているもの・全体的に柔軟性のあるもの、
 そして靴底が減りすれば、こまめに変えなくてはなりません。
・基礎体力&身体的特徴…基礎体力とは筋力バランス・筋力の持久力・筋肉の柔軟性…
 この3要素の低下も、シンスプリントを引き起こす可能性を含んでいます。
 それと身体的特徴として、偏平足の選手はシンスプリントになりやすいと言われています。
(シドニーオリンピックの女子マラソン金メダリスト:キューちゃんこと高橋尚子さんは、
 偏平足だったそうです)

オスグット病でもシンスプリントでも言えること…それは、いかにオーバーユース症候群にならない練習を心掛けるかということです。それをしっかりわきまえた上で練習をすれば、より早く競技も上達し、より楽しい競技人生も送ることができます。

オスグット病と成長痛(豆知識)

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みなさんも、成長痛という言葉を耳にしたことがあると思います。この成長痛、実は病名でも何でもありません。成長痛の正式名は、骨端症(こったんしょう)と言います。

骨端症…その病名通り、骨の端(かかと・膝)が痛くなる症状を指します。
子どもたちの成長期に、よく「骨がきしむ」という感覚的な言葉を聞くことがあると思います。つまり骨の成長に対して、筋肉の成長が追いつかなかった・スポーツなどによって各関節に負荷がかかり過ぎたことによって、成長痛を発症します。この時期を成長期と言います(骨端症は成長痛と呼ばせていただきます)。

ここでよく取り沙汰されることとして、オスグット病と成長痛の関連性が挙げられます。
オスグット病は、子どもたちの成長期に発症する膝の痛みです。そして成長期が終わる頃に、オスグット病もほとんど軽減されると言われています。オスグット病の発症時期がちょうど子どもたちの成長期に当たるため、オスグット病は成長痛の1つにくくられている感がします。
では実際のところ、本当にオスグット病と成長痛には深い関連性があるのでしょうか。
(個人的見解を含めて)関連性は、非常に薄いと思います。「オスグット病の原因」で少し触れましたが、成長期はすべての子どもたちにあります。しかし、オスグット病はすべての子どもたちが発症するわけではありません。そして主に男の子が発症し、女の子は発症しにくいのです。
確かに「膝痛」という部分に関して共有していますが、それは偶然だと思います。事実、オスグット病の原因は明確に解明されていますが、成長痛に関しては未だ不透明な状態であるからです。
ここで、実際に非常に怖い成長痛の病気を明記してみます。
○キーンベック病…手首が腐ってしまう病気
○ベルテス病…大腿骨頭(股関節)が腐ってしまう病気
○第二ケーラー病…足指の根本が腐ってしまう病気

実際、オスグット病を「成長痛の一種」と捉えている治療院もあります。どちらにせよ、オスグット病に限らず様々な成長痛を発症した場合、早期発見・早期治療が重要であることは間違いありません。
子どもたちにとって、それらの病状は「たまたま。今日は痛いだけ」と感じるだけかもしれません。そんな症状をいち早くチェックするのが、スポーツを教えている立場の指導者(監督・コーチ)であり、ご両親なのです。オスグット病と成長痛の関連性…ある程度、ご理解いただけたでしょうか(症状は似ていても、異なるものです)。

オスグット病と接骨院/整骨院

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スポーツに欠かすことのできない練習として、ダッシュ・ジャンプ(屈伸運動)・キック(動作)等々があります。そして、それらの練習を毎日繰り返しているうち、膝の痛みを感じるようになる…これがオスグット病です(主に子どもたちに発症する症状)。
オスグット病は、目に見える外傷ではありません。そして、急に痛みを感じる症状でもありません。現状で考えれば、「練習を休む」という判断が難しく、子どもたちの中には、痛みを抱えながら騙し騙し練習を続けている場合も…そのような場合(軽度の症状)、是非、接骨院/整骨院で治療を受けるべきです。

接骨院/整骨院では、次のような治療方法でオスグット病を治癒していきます。

1.問診によって、痛みの確認をチェックします。ジャンプ・ダッシュ・階段の昇降…どのような動きをすると膝が痛むのか…オスグット病といえども、1人1人で膝の痛みが違っているからです(基本的動作をチェック)。また、レントゲンで「異常は見られない」場合でも、手技チェックによって痛みの状態を確認できます。
2.身体の歪みをチェックします。オスグット病は膝の痛みを発症するわけですが、接骨院/整骨院では身体全体の問題と受け止めています。背骨の歪み・下肢の長短等々、全身の筋力バランスを整えていきます。
3.筋肉の緊張と疲労を取り除きます。オスグット病の発症は、膝蓋骨(お皿と呼ばれる骨)と膝蓋靱帯(お皿の下のすじ)を介し脛骨粗面に付着していることが原因です。強い刺激を与えると筋肉を緊張させるだけです。ゆっくり・優しく・柔らかく…筋肉に軽い刺激を与えることで、徐々に弛緩させていきます。

軽度のオスグット病であれば再発防止を含め、接骨院/整骨院でストレッチ的な弛緩方法+全身のバランスを改善⇒オスグット病を完治することができます。このように接骨院/整骨院では、保存治療(手術以外)でオスグット病の治療に当たっています。また「どうしてもスポーツをし続けなければならない」場合…つまり、個人の状況に合わせて手技+αでオスグット病の治療にも当たっています。+αの治療方法として…オスグットバンド(サポーター)・テーピング・低周波治療・冷却アイシング・温熱療法・鍼灸…
接骨院/整骨院は東洋の手技療法に加え、西洋技術を組み込んだ治療方法を取り入れることで、より効果的な治癒を実践しています。「少し膝が痛む」「運動をしていると、段々膝の調子が悪くなる」…このような症状を覚えたら、是非、接骨院/整骨院で治療を受けてください。

オスグット病治療~テーピング~

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オスグット病は、子どもたちの成長する時期に発症する病気です(成長痛とは無関係)。そのため、オスグット病は骨の成長が完了する時期(10代後半)には、ほとんど軽減されると言われています。

しかし稀に大人になっても、オスグット病後遺症という症状に悩まされる方もおられます(成長軟骨が剥がれた状態:剥離骨折の場合もあります)。そうなってしまった場合、膝の痛みは相当厳しいという方も…そういう時の治療方法として、テーピングがあります。
本来、テーピングを行う意味合いとして

(1)外傷、及び障害の発生予防のため行う
(2)軽度の捻挫や肉離れといった受傷後の応急措置として行う
(3)早期回復を早めるためのリハビリテーションの一環として行う
(4)外傷、及び障害の再発予防のため行う

等々が挙げられます。
そして多くのスポーツ選手も(プロ・アマ問わず)、試合前・練習前にテーピングを行っています(一番わかりやすいスポーツは、相撲ではないでしょうか)。それを見ると、確かにテーピングは手軽に自分自身で行うことができるケアかもしれません。
しかし先ほども述べましたが、あくまでもテーピングは応急処置に過ぎないのです。テーピングによって、その一瞬一瞬の痛みが軽減されますが、「痛みを完治する」という治療には何の役にも立っていません。激しい痛みから解放されたいという思いでテーピングをしても、結果として痛みを先延ばしにしているだけなのです。

成人のオスグット病後遺症の場合は仕事などを含め、せざるを得ない状況であるため、ある意味、仕方ない部分もあるかと思います。しかし、子どもたちのオスグット病の場合、なるべくテーピングなどをしないように心掛けるべきです。痛めた膝をテーピングでカバーするくらいであれば、まずはしっかり安静を保つことが一番ではないかと思います。
膝に痛みを感じれば、すぐに運動を中止…そして、数日の運動休養日を与える…そうすることで、オスグット病を最小限に食い止めることができるのです。
今現在、オスグット病に悩まされテーピングを離せなくなった子どもたちがいたとしたら…まずは、テーピングを外し絶対安静をすることから始めてください。何度でも言います…オスグット病を治癒する一番の方法は、安静を保つことです。

オスグット病治療~予防防止ストレッチ+α~

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万が一、子どもたちがオスグット病を発症してしまった場合(リハビリテーション期間中)、必ず実践していただきたい2つのポイントがあります。

1つはストレッチです。
ストレッチは筋肉の伸縮を行う・身体を鍛える・各関節の可動域を広げる…それだけだと、思っていませんか。もしオスグット病を発症して、何も運動的な事をしなければ、筋肉は急速に衰えてします。その衰えを未然に防ぐためにも、ストレッチが重要なのです。
ただし、ストレッチで筋肉を無理やり伸ばそうとしないでください。痛さを我慢したストレッチほど、無意味なものはありません。余計にオスグット病を悪化させてしまうだけです。動ける範囲で、ゆっくり刺激を加えていく…ストレッチの基本は「痛くない・気持ち良い・程良い抵抗」です。またストレッチを行う回数は、自分の身体に相談しながら決めていきます(本人しかわかりません)。

心と身体をリラックスさせるストレッチ…一体、どのタイミングで行えば、一番効果的なのでしょうか。
それは入浴後です(オスグット病を発症していなければ、運動後もベストです)。入浴後は、身体全体の緊張が緩みます。膝だけではなく身体全体の可動域を広げれば、オスグット病が治癒した後の再発防止にも有効です。とにかく、オスグット病治療期間中のストレッチは、積極的に行ってください。

そして、もう1つ実践していただきたいこと…それは、きちんとした栄養摂取(カロリーバランス)を心掛けることです。オスグット病と子どもたちの成長期の関連性については、様々な諸説が報じられていますが…今も昔もまったく変わっていない傾向があります。それはオスグット病発症後、身長が大きく伸びるということです。この時期に栄養バランスが悪ければ(栄養素が不足)、本来伸びるはずであった身長を失う可能性もあり得るわけです。特に欠かすことのできない栄養素…それはタンパク質です。現在、日本人の食事は圧倒的にタンパク質が不足している状態にあります(主に魚介類)。子どもたちにとっても、多くのタンパク質を摂取させなければなりません。

オスグット病を発症した場合の2つの実践…「栄養バランスは関係ないのでは?」と思われるかもしれません。しかし骨を丈夫にすることにおいても、栄養バランスは絶対に必要なのです。
毎日欠かさずストレッチを実践、そしてしっかり栄養分を吸収する…この2つを実践することで、オスグット病を再発させない強い身体を養っていくのです。

オスグット病治療~オスグットバンド~

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オスグット病を発症すると、膝の曲げ伸ばしが困難・膝に痛みが走る等といった症状が現れます。特にスポーツを頑張っている子どもたちの中には、脚を引きずっている子も…
でも「これが最後の大会。絶対に出場したい!」…子どもたちが熱望しています(何とかしてあげたい)。こういう場合、みなさんだったら、どんな行動を取られるでしょうか。

例えば、一時しのぎで膝にサポーターを当て、大会に出場させる…しかし、普通のサポーターでは痛みを軽減することができません(試合に出られない)。そこで考えられる装具…それがオスグット専用の装具です。(オスグットバンド/オスグットサポーターと呼ばれています。各治療院公認です)オスグットバンドは、膝下部分(お皿)に装着することで、脛骨粗面に付着している部分の引っ張りを抑制するため、驚くほど痛みを軽減させることができます。しかしオスグットバンドは、あくまでも痛みを軽減するための応急処置のようなものです=つまり動き自体も抑制するため、本来子どもたちが持っているパフォーマンスが低下することも頭に入れておく必要があります。

オスグットバンドの特徴として…
・膝下部から膝蓋骨(お皿)を押さえることで、膝自体の揺れを少なくします(安定させる)。
・バンドを装着することで、膝全体に対して均等に圧迫します。
・膝への圧迫は、ファスナーで自由に調節することができます
 (使用中、違和感を覚えたらすぐに調節できます)。

このようにオスグットバンドを装着すれば、最後の試合にちゃんと出場できると思います。しかし試合後、オスグットバンドをすぐに取り外してください。何故なら、オスグット病治療の基本は安静にすることだからです(あくまでも、オスグットバンドは、応急処置手段)。
安静+子どもたちが持っている自然治癒力⇒膝の炎症部位も回復⇒すぐにスポーツができるようになります。スポーツを頑張っているお子さんをお持ちのご両親にとっても、試合は子どもたちの成果が表れる場所です。試合前、急に膝が痛くなるようなことがあったら…是非「オスグットバンド」のことを思い出してください。子どもたちに試合に出られない悔しさを経験させないためにも…

オスグット病のチェックポイント

オスグット病と子どもたちについて No Comments

オスグット病は、10~16歳(最も成長する時期)に発症しやすい病状です。そして今までも述べてきましたが、早期発見・早期療養さえすれば完治する…決して、怖い病気ではありません。では、その早期発見のチェックポイントを確認したいと思います。

1.一番重要なこと…それは定期的に脛骨粗面(膝の皿の2~3cm下)を押さえて、
  痛みの有無をチェックしてください。
2.朝起きた時、膝に痛みや違和感等々を感じるかどうかチェックしてください。
3.膝の屈伸運動を行った時、痛みを生じるかどうかチェックしてください。
4.以前と比較して、膝が盛り上がっているかどうか(膨れている)チェックしてください。

上記のチェックポイントで、1つでも該当する状態があれば接骨院・整骨院等々の治療院に行くことをお勧め致します(何故、整形外科ではなく接骨院・整骨院に行くの…?このチェックポイントは早期発見のための手段です。軽度のオスグット病であれば、(再発)予防を含めてストレッチといった治療方法が効果的だからです。)
またオスグット病は、スポーツをし過ぎる=オーバーユース症候群だけが原因とは限りません。普段の日常生活においても、なり得る病気なのです。
まず、普段の姿勢について考えてみましょう。例えば猫背といった姿勢になれば、背筋力が弱くなります。そうなると、背筋力をカバーするために手足に無駄な力=緊張が加わります。この状態が毎日・何年も続けば、オスグット病になってもおかしくありません(普段の悪い姿勢=オーバーユース症候群)。

また、基本的な身体の使い方が出来ていなければ、オスグット病になり得ます。その顕著な例…それは屈伸運動です。ストレッチと称して、屈伸運動をすることも多いと思います。間違った動作の屈伸運動をし続けると、太腿の筋肉が緊張状態になります。太腿の筋肉緊張が膝に伝わる…膝にも過度な緊張状態が続く…きちんとストレッチをしていると思っていても、結局それがオスグット病を発症させる兆候となるわけです。

そしてもう1つ、オスグット病の重要な要因…それは下半身を冷やさないことです。下半身を冷やすことは、そのまま膝の緊張状態を継続させるだけなのです。普段の姿勢…シャンと背筋を伸ばして歩く(姿勢の見直し)!ストレッチ…正しい方法を身につけることで、身体全体の緊張をほぐす(使い方の見直し)!下半身を冷やさない!…
しっかりチェックポイントを見極めたうえで、普段の日常生活にも心掛ける…そうすることで、オスグット病を未然に防ぐことができるのです。

オスグット病を発症した子どもたちの共通点

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身体が未成熟な小中学生に発症するケースが多いオスグット病…一体、どのような子どもたちに発症するのでしょうか。そして、オスグット病を発症する子どもたちには、どのような共通点があるのでしょうか。ここにオスグット病を発症した子どもたちの統計(共通項)があります。

・何といってもスポーツが大好き、しかもハードな運動をすることを好む。
・スポーツは大好きだが、練習前後の(準備)体操・ストレッチが嫌い
 ⇒身体全体が硬い(各関節が硬い)。
・スポーツは何でも得意⇒運動神経の優れている子が多い。
・スポーツが上手くなりたいという情熱が強いため、人一倍真面目に練習に取り組んでいる。
 そして指導者(監督・コーチ)の助言を一生懸命こなそうとする。
・(オスグット病=膝下の痛みに拘わらず)少々の身体の痛みであれば、
 無理をしてでも頑張る(=根性がある)。

総合的に判断して、上記の内容に当てはまる子どもたちが、オスグット病を発症する確率が高いと言えます。(極端な例ですが練習が嫌い・指導者の見えない場所で手を抜く等々、上記の反対内容がオスグット病発症をしないわけではありません)逆に、オスグット病になりにくい子どもたちの統計(共通項)として…

・身体の柔らかい(柔軟性)子どもは、疲労・痛みに対して回復力がある。
・仮にオスグット病を発症しても、しっかり割り切って身体を休めることができる。
 (療養中にも拘わらず無理をして練習をすれば、益々オスグット病を悪化させてしまう)

このような統計(共通項)を見てわかること…それはオーバーユース症候群(使い過ぎ)によって、オスグット病を発症する可能性が非常に高いということです。
例えば身体の柔軟性が低い子どもたち⇒筋肉の緊張状態を緩めることができない⇒ピンと張り詰めていた部分(膝関節部分)が、ある瞬間剥がれる⇒オスグット病発症…
オスグット病に限らず様々なスポーツ障害に言えること…それはオーバーユース症候群にならない・身体の柔軟性を身につけることです。
オーバーユース症候群になれば、疲労が蓄積されやすくなります。それに増して、身体が硬ければ筋肉の柔軟性が弱まり、血流の悪化・リンパの流れ悪化へ…気付けば、身体中の至る部分が、悲鳴を上げている状態になってしまうのです。
子どもたちに「どこか痛くなったら、無理をせず練習を休むように」と言っても、難しいかもしれません。そうさせないためにも、指導者(監督・コーチ)の「子どもたちを見極める力」が、より一層必要になってくると思います。