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オスグット~再発する原因とは~

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・膝が痛みだして、走れなくなった。
・階段の昇降をするだけでも、痛みを感じるようになった。
・膝の痛みによって、正座ができなくなってしまった。
実はこの症状…オスグット病を再発した人の言葉なのです。

しかし何故、一度は治癒したはずなのに再発してしまったのでしょうか。

再発をした人には、多くの類似点があります。
○オスグット病が治癒した時点から、またいつものように激しい運動をしてしまう→しかし、数週間~1ヵ月近く動きを制御→すなわち、それは筋肉が劣化(退化)している状態→それにも拘わらず、以前と同じような動きをしてしまう…結果として、膝に無理が生じてオスグット病が再発してしまうのです。

確かに、「今までの遅れを取り戻したい」「自由に動ける嬉しさのあまり、激しく運動する」といった感情の高ぶりは理解できます。
しかし施術者からは、次のように言われていると思います。
「10日程度、動きを自重しながら…それから、徐々に運動を再開しるように。」と…

つまり、そうした施術者の忠告がわかっているにも拘わらず…それでも、すぐに激しい運動をしてしまった人がほとんどなのです。

オスグット病が再発してしまうと、また数週間~1ヵ月、運動が規制されてしまいます。

オスグット病に限らず、すべての疾病にいえることです…治癒しかけの状態こそ、より慎重な行動を!

オスグット病のチェックポイント

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オスグット病は、10~16歳(最も成長する時期)に発症しやすい病状です。そして今までも述べてきましたが、早期発見・早期療養さえすれば完治する…決して、怖い病気ではありません。では、その早期発見のチェックポイントを確認したいと思います。

1.一番重要なこと…それは定期的に脛骨粗面(膝の皿の2~3cm下)を押さえて、
  痛みの有無をチェックしてください。
2.朝起きた時、膝に痛みや違和感等々を感じるかどうかチェックしてください。
3.膝の屈伸運動を行った時、痛みを生じるかどうかチェックしてください。
4.以前と比較して、膝が盛り上がっているかどうか(膨れている)チェックしてください。

上記のチェックポイントで、1つでも該当する状態があれば接骨院・整骨院等々の治療院に行くことをお勧め致します(何故、整形外科ではなく接骨院・整骨院に行くの…?このチェックポイントは早期発見のための手段です。軽度のオスグット病であれば、(再発)予防を含めてストレッチといった治療方法が効果的だからです。)
またオスグット病は、スポーツをし過ぎる=オーバーユース症候群だけが原因とは限りません。普段の日常生活においても、なり得る病気なのです。
まず、普段の姿勢について考えてみましょう。例えば猫背といった姿勢になれば、背筋力が弱くなります。そうなると、背筋力をカバーするために手足に無駄な力=緊張が加わります。この状態が毎日・何年も続けば、オスグット病になってもおかしくありません(普段の悪い姿勢=オーバーユース症候群)。

また、基本的な身体の使い方が出来ていなければ、オスグット病になり得ます。その顕著な例…それは屈伸運動です。ストレッチと称して、屈伸運動をすることも多いと思います。間違った動作の屈伸運動をし続けると、太腿の筋肉が緊張状態になります。太腿の筋肉緊張が膝に伝わる…膝にも過度な緊張状態が続く…きちんとストレッチをしていると思っていても、結局それがオスグット病を発症させる兆候となるわけです。

そしてもう1つ、オスグット病の重要な要因…それは下半身を冷やさないことです。下半身を冷やすことは、そのまま膝の緊張状態を継続させるだけなのです。普段の姿勢…シャンと背筋を伸ばして歩く(姿勢の見直し)!ストレッチ…正しい方法を身につけることで、身体全体の緊張をほぐす(使い方の見直し)!下半身を冷やさない!…
しっかりチェックポイントを見極めたうえで、普段の日常生活にも心掛ける…そうすることで、オスグット病を未然に防ぐことができるのです。

オスグット病を発症した子どもたちの共通点

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身体が未成熟な小中学生に発症するケースが多いオスグット病…一体、どのような子どもたちに発症するのでしょうか。そして、オスグット病を発症する子どもたちには、どのような共通点があるのでしょうか。ここにオスグット病を発症した子どもたちの統計(共通項)があります。

・何といってもスポーツが大好き、しかもハードな運動をすることを好む。
・スポーツは大好きだが、練習前後の(準備)体操・ストレッチが嫌い
 ⇒身体全体が硬い(各関節が硬い)。
・スポーツは何でも得意⇒運動神経の優れている子が多い。
・スポーツが上手くなりたいという情熱が強いため、人一倍真面目に練習に取り組んでいる。
 そして指導者(監督・コーチ)の助言を一生懸命こなそうとする。
・(オスグット病=膝下の痛みに拘わらず)少々の身体の痛みであれば、
 無理をしてでも頑張る(=根性がある)。

総合的に判断して、上記の内容に当てはまる子どもたちが、オスグット病を発症する確率が高いと言えます。(極端な例ですが練習が嫌い・指導者の見えない場所で手を抜く等々、上記の反対内容がオスグット病発症をしないわけではありません)逆に、オスグット病になりにくい子どもたちの統計(共通項)として…

・身体の柔らかい(柔軟性)子どもは、疲労・痛みに対して回復力がある。
・仮にオスグット病を発症しても、しっかり割り切って身体を休めることができる。
 (療養中にも拘わらず無理をして練習をすれば、益々オスグット病を悪化させてしまう)

このような統計(共通項)を見てわかること…それはオーバーユース症候群(使い過ぎ)によって、オスグット病を発症する可能性が非常に高いということです。
例えば身体の柔軟性が低い子どもたち⇒筋肉の緊張状態を緩めることができない⇒ピンと張り詰めていた部分(膝関節部分)が、ある瞬間剥がれる⇒オスグット病発症…
オスグット病に限らず様々なスポーツ障害に言えること…それはオーバーユース症候群にならない・身体の柔軟性を身につけることです。
オーバーユース症候群になれば、疲労が蓄積されやすくなります。それに増して、身体が硬ければ筋肉の柔軟性が弱まり、血流の悪化・リンパの流れ悪化へ…気付けば、身体中の至る部分が、悲鳴を上げている状態になってしまうのです。
子どもたちに「どこか痛くなったら、無理をせず練習を休むように」と言っても、難しいかもしれません。そうさせないためにも、指導者(監督・コーチ)の「子どもたちを見極める力」が、より一層必要になってくると思います。

オスグット病の発症傾向と発症しやすいスポーツ

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小中学生が頻繁に行っているスポーツ…サッカー・野球・陸上競技・バスケットボール・バレーボール・バトミントン等々、激しい運動をするスポーツばかりです(もちろん、楽しさが一番です)。

でも、考えてみてください(私の子どもの場合も含めて)…
週2回、夕方から2時間練習・土日は練習試合を含めて3~4時間練習…子どもたちにとって、本当にハードな練習だと思います。子どもたちの身体は、まだ完全に出来あがっていません。そのため、いつのまにか疲労が蓄積してしまい…緩和できない状態で次回の練習を行う…そして遂には、スポーツのし過ぎで身体に異変を生じてしまう=それを、オーバーユース症候群(使い過ぎ)と言います。 オーバーユース症候群には様々な病状があります。

疲労骨折・腰椎分離症・野球肘・上腕骨外上顆炎・ジャンパー膝・腸脛靭帯炎・膝蓋靭帯炎・足底腱膜炎…そして、膝下部分の脛骨粗面の腫れによる痛みを伴うオスグット病…
オーバーユース症候群を併発する最も大きな要因の1つとして、反復運動の繰り返しが挙げられます。特にオスグット病は、その最たる症状ではないかと思います。何故なら、すべてのスポーツにおいて膝は重要な役割(運動の基幹)を担っているからです。
オスグット病の傾向として、男の子によく発症することが挙げられます(オスグット病の発症は女の子にとって稀です。もしなった場合、長期治療期間を要します)。そして、90%以上が効き足(軸足)に発症します。これは、どうしても効き足を軸に身体を動かすからです(体重も掛けやすい)。

確かに、成長が盛んな少年期にスポーツを行えば、そのスポーツ自体も上手くなります。しかし、余りにも激しすぎる運動=ジャンプ・走り込み等々をすれば、自ずと身体が悲鳴を上げてきます。最近では、子どもたちの不調を聞き入れるようになったと言われていますが…熱心な保護者・指導者であればあるほど、子どもたちの不調を聞き逃す場合もあるようで…(子どもたちも自分から「ここが痛いので休ませてください」と言いづらい部分があるようです)
スポーツを行うことは、本当に楽しいことです。そして、楽しさとはスポーツが上達することも挙げられますが、何といっても身体を壊さないことが大前提にあります。

オスグット病を含めオーバーユース症候群を発症しない…それこそが、子どもたちのスポーツと言えるのではないでしょうか。(私自身の場合、膝に水が溜まる・骨髄炎・肉離れ…スポーツによって、様々な症状を患いました。だからこそ…)