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オスグット病の手術は有効か?

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オスグッドが悪化して骨蓋靭帯が繋がっている脛骨結節部分の骨の軟らかい部分が、骨蓋靭帯の牽引に耐えきれず腫れあがるだけでなく、剥離骨折してしまうことがあります。多くの場合、この剥離骨折した骨小骨が関節包内を浮遊して痛みを発しています。この痛みは激しい運動をすると膝関節も大きく動くので、関節包内の壁に骨小骨がぶつかって、その痛みは激しく、スポーツ活動に支障をきたします。そこで、剥離骨折した骨小骨が残存している場合は、手術で骨小骨を摘出しないといけません。

しかし手術後安静にしていたために筋肉が痩せてしまっているので、筋肉を元に戻すリハビリも必要です。通常、リハビリは日常生活に支障が無い程度にまで回復させるまで、松葉杖から始め、3週間ほどかかります。それからスポーツが開始できるまでに戻るにはさらに3ヶ月ほどかけてスポーツリハビリ専門の理学療法士の訓練を受けなければなりません。

このように手術をするとスポーツに復帰するまで長い時間がかかりますので、手術は有効ですが、最後の手段とした方が良いでしょう。

オスグッド病の患者さんは、大腿四頭筋(太もも上の筋肉)やハムストリングス(太もも下の筋肉)の筋肉の成長の方が大腿骨の成長に大きく遅れて短いため、負荷が大きくなっていることが多いのです。そこで、ストレッチを徹底してこれらの筋肉の伸縮を良くすることから始めます。

また骨盤や脊椎・ろっ骨・肩・股関節・足首関節等の歪みを矯正します。そして、日常的に姿勢良くし、歩き方も体重移動をしっかりできるように正しい姿勢と歩き方の訓練もします。このように、膝に負担のかからない体へと矯正していく方法も非常に有効でしょう。

「オスグット」の初期症状

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オスグッドは、太もも全面の大腿四頭筋は膝のお皿(膝蓋骨)に繋がり、膝蓋骨と脛骨を繋ぐのが膝蓋靭帯で、脛骨に膝蓋靭帯が繋がっている部分を脛骨結節と呼ばれています。身体の中で一番大きな関節が膝関節で、脚を曲げたり伸ばしたりする動作で膝が伸びたり縮んだりします。つまり膝蓋腱が動くのです。でも、膝蓋腱と脛骨を繋ぐ膝蓋靭帯の伸縮の方が大きくなります。

ところが、成長過程(男子は小学高学年から16歳程度、女子は14~15歳程度)に骨の成長に大腿四頭筋の筋肉の成長が追い付かず、膝蓋骨が大腿四頭筋に引っ張られ、膝蓋靭帯がそれにつられてさらに大きく引っ張られ、脛骨結節に大きな負荷がかかります。この時期の骨は成長過程なので、大人の骨よりも軟らかく、結節部分が引っ張られることで腫れあがって炎症を起こしたり、削れてしまったりして痛みが生じます。

でも、全ての人がオスグッドになるわけではありません。片方の膝だけ痛みを生じたりもします。これは膝周辺の筋肉の伸縮がどれだけできるかにかかっているのです。姿勢が悪かったり、歩き方に変な癖があったり、骨盤が歪んでいたりすることで、膝周辺の筋肉にかかる負荷が大きく、筋肉が凝り固まって伸縮が悪くなった結果オスグッドを発症してしまうケースが多いのです。

オスグッドは激しい運動をしている子どもに症状が出る場合が多いですが、急に大きな痛みが出るわけではありませんので、普段の歩行でオスグッドの初期症状が現れているのです。初期症状では、ほとんど痛みは無く何となく違和感や膝が腫れた感じがする程度ですから気付かないまま、急激なスポーツをすることで炎症が悪化して痛みが目立ってしまうのです。